1969 Larry Coryell – Coryell

1969 Larry Coryell - Coryell
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1969年、フォークレーベルとして知られているバンガード・レコード(Vanguard Records)から発売された『Coryell』は、ラリー・コリエル(Larry Coryell)の2ndソロアルバムである。

この作品は、諸外国で何度もCDとして再発売されていたにも関わらず、何十年も廃盤となっていたレコードである。

ラリー・コリエルの「普段とは異なるボーカルスタイル」でスタートする1曲目の①”Sex”は、チャック・レイニー(Chuck Rainey)の弾けるようなベースラインとバーナード・パーディー(Bernard Purdie)の秀逸なドラムワークがにじみ出ていることにすぐ気づくと思うが、コリエルのソロも聞き応えがある。世代を反映した、しかし上品な音色で、まるでピアノのコンクールであるかのように聞かせる。”Beautiful Woman”は、さすがはコリエルと言えるバラードである。特にスマートで激しい即興をコリエル(とロン・カーター(Ron Carter)のベース)が引っ張っているかのようにメロディーが壮大にアップシフトする様は素晴らしい。アウトロ部分のコリエルに注目してほしい。

LP版の片面の最後に収録されている③”The Jam with Albert”は、インプロビゼーションの祭典とも言える仕上がりとなっている。

リズミカルかつメロディックで、良い意味で雑然としている。バーナード・パーディーとアルバート・スティンソン(Albert Stinson)のベースは、しっかりと引き締まっているだけでなく、サイケデリックとヒプノティックの境目を追及するコリエルの仰々しいとも言えるロックジャズのギターの探求の基となる部分と結びついている。

実に9:20もの大作である!

④”Elementary Guitar Solo #5”はLP版のもう片面に収録されており、J.S.バッハ(J.S.Bach)のクラシックを原点としている。

曲がスタートしてすぐに、コリエルが少しずつペダルを踏んで加速するかのように、レイニーとパーディーとマイク・マンデル(Mike Mandel)のピアノが即興ロックへと変わる。(ここでのレイニーのベースを聞いてほしい。すごい!)終わり部分にもバッハへのリスペクトを感じる部分がある。

ジュリー・コリエル(Julie Coryell)が歌う⑤”No One Really Knows”は、後に夫であるラリーの歌へと戻るのだが、ジャムセッションがどういうわけかしっくりといかず演奏の方向性がそれてしまい、ラリーの歌としては長くは続かなかった。

⑥“Morning Sickness”は、レイニーとパーディーがなじみの環境でファンキーかつ独特なスタイルを生み出した魅力的なイントゥルメンツが始まりであったが、その後コリエルが有名なリズムセクションと共にクリエイティブなギターソロを産み出し、出来上がった曲である。

最後の曲⑦”Ah Wuv Ooh”では再びジュリー・コリエルも参加している。(インスツルメンツとしての参加)ジム・ペッパー(Jim Pepper)のフルートを意識したのがこの曲が初めてである。非常によく書かれており、チャーミングで明るく熟考された曲と言える。

ラリー・コリエルは2017年2月19日(日)、ニューヨークシティ(New York City)のホテルにて寝ているあいだに、老衰で静かに息を引き取った。享年73歳。

2月17日(金)と18日(土)に、ニューヨークシティのイリジウム・ジャズ・クラブ(the Iridium)にてパフォーマンスを行ったばかりであった。

Written by Marios

【曲目】

1. Sex – 3:51
2. Beautiful Woman – 4:32
3. The Jam With Albert – 9:20
4. Elementary Guitar Solo #5 – 6:49
5. No One Really Knows (Julie Coryell) – 5:07
6. Morning Sickness – 5:20
7. Ah Wuv Ooh (Julie Coryell) – 4:22

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1969 Larry Coryell – Coryellのメンバー

Larry Coryell – Guitar, Vocals, Piano
Bernard Purdie – Drums
Albert Stinson – Bass
Ron Carter – Bass, Guitar

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