1967~1968 Ice – Ice Man

1967~1968 Ice - Ice Man
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当然のごとく、世の中には、一度も好かれないバンドと、才能があるのに一度も何のチャンスも与えられないで消えるバンドもある。1967年1968年にシングルのみを発売したロックグループ「アイス(Ice)」は後者の部類である。

サウンドは、ハモンドオルガンを中心にプロコル・ハルムのようなスタイルで、コーラスや、うねるベースラインは中期のビートルズを彷彿させる。スウィンギン・ロンドンのイギリスバンドのサイケデリックサウンドともいえるもので、このあとのニューロック、ブルースロックの流れはない。

この60年代後半のイギリスのバンド「アイス」は、BBCの脚光を浴び、時にはテレビ出演もしたが、しかし、レーベルのサポートがなかったため、活動は急激に止まっていった。

Glyn James – ボーカル
John Carter – ベース、バック・ボーカル
Lynton Naiff – ハモンド・オルガン、ピアノ
Grant Serpel – ドラム
Steve Turner – ギター
Additional Musicians:
Kris Johnson – ギター
Mo Foster – ベース
Linda Hoyle – バック・ボーカル

2005年に発売された編集アルバム『Ice Man』は、アイスの1967年~1968年までの全てのレコーディング作品がついにCDに集結させた作品だが、たいしたものではない。

数作品のシングル、デモ、それだけだ。

しかし、このコレクションはBBCのライヴ演奏を集めたもので、誇るべきヴォーカリスト、グリン・ジョンズ(Glyn Jones)を擁するアイスが、サセックス大学でラッセル・クランプ(Russell’s Clump)という名前で3曲を演奏した音源も収録されている。

アイスは長くそうであったように、その当時、熱狂的な支持を集める価値があったのだろうか、それとも、単に遠ざかった過去に思いが募っているだけなのだろうか?

『Ice Man』は疑いなくそれは前者であると証明している。

そして、彼らが解散するときに、もう少しだけでもレーベルの助けがなかったのだろうかと疑問に思うのだ。

そして、単にチャートにおいてだけではなく、音楽的な感覚としても、すぐに我々が感じるのは、アイスはどうしてこんなエレクトリックでユニークなのかということなのだ。

タイトル・トラックは素晴らしい奇怪なサイケデリアの曲だが、彼らはボーカルに浸らせてくれるポップ、イギリス・スタイルの繊細なロック・バラード、そしてより情熱的なR&B/ソウルのナンバーについても、同じように成熟した演奏を聴かせてくれる。

この後者のスタイルは、彼らのオリジナル曲の”Wide Blue Yonder Boy”を補強するかたちで収録されたビートルズ(The Beatles)の”Day Tripper”で見せているヤードバーズ(Yardbirds)風のアタックを通して、BBCにて現れたものだ。

デモを聴くと、さらに予想外のスタイルが現れる。

ピック・ギターによる演奏の”Silver Lady”は、コーラスによるハーモニーを聴かせている間にモータウン(Motown)が手を出す前のカントリー・アンド・ウェスタンににじり寄っており、また、”Wait”はスタックス(Stax)でのアレンジではなく、彼らの心を表現している。

そして、たとえこのグループが真に素晴らしい歌手で、著しく複雑なアレンジと全くユニークな音楽的ヴィジョンを持っていたとしても、大衆にどうやってサイケデリック・ポップ/ロック・R&B・ソウル・バンドをパッケージするのかというレーベルの問題が、とうとう見えてくる。

彼らは出来なかった。良い記憶が全て消え去っていくのをそのままにしておくのは簡単なことだった。

しかし、『Ice Man』が発掘され、彼らの栄光のすべてがCDになったことは、非常に素晴らしいことである。

【曲目】

01. Ice Man (Steve Turner, Chris Simpson) – 2:59
02. Whisper Her Name (Steve Turner, Chris Simpson) – 3:38
03. Anniversary (Of Love) (Steve Turner, Chris Simpson) – 3:14
04. So Many Times (Steve Turner, Chris Simpson) – 2:11
05. Walk on the Water (Steve Turner, Chris Simpson) – 2:09
06. Time’s Fading Fast (Steve Turner, Chris Simpson) – 3:23
Bonus Tracks:
07. Day Tripper (John Lennon, P. McCartney) – 2:07
08. Ice Man (Steve Turner, Chris Simpson) – 2:56
09. Wide Blue Yonder Boy (Glyn James) – 1:58
10. Open the Door to Your Heart (N/K) – 3:22
11. Like a Woman (Kris Johnson, Chris Simpson) – 2:18
12. Skyline (Kris Johnson, Chris Simpson) – 3:03
13. Wait (Kris Johnson, Chris Simpson) – 2:48
14. Monday (Kris Johnson, Chris Simpson) – 2:38
15. Tell Me (Kris Johnson, Chris Simpson) – 3:22
16. Silver Lady (Kris Johnson, Chris Simpson) – 3:10
17. Burning Burning (Kris Johnson, Chris Simpson) – 2:57
18. Two Hearts (Kris Johnson, Chris Simpson) – 2:43
19. Little Girl in Wonderland (Kris Johnson, Chris Simpson) – 2:37

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1967~1968 Ice – Ice Man のメンバー

Glyn James – ボーカル
John Carter – ベース、バック・ボーカル
Lynton Naiff – ハモンド・オルガン、ピアノ
Grant Serpel – ドラム
Steve Turner – ギター
Additional Musicians:
Kris Johnson – ギター
Mo Foster – ベース
Linda Hoyle – バック・ボーカル

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