キャシー・カービー(Kathy Kirby)について【イギリス】

キャシー・カービー(Kathy Kirby)について【イギリス】
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イギリスの女性歌手「キャシー・カービー(Kathy Kirby)」は、1950年代スタイルの曲線美のブロンドで、1960年代のポップス界のスターダムへの挑戦者としては、意外な存在だった。力強く歌い上げる能力があり、10代の子たちや、そのパパやママたちにも同様にアピールできる勝利の方程式を見つけ出した。

同じ英国女性歌手ダスティ・スプリングフイールド(Dusty Springfield)がパンダ目のメイクで有名なように、キャシーのトレードマークはリップグロスだった。

1960~1970年代イギリスの女性歌手

キャシー・カービー(Kathy Kirby)のバイオグラフィ

キャシー・カービーは、1938年10月20日、本名キャサリン・オローク(Catherine O’Rourke)として、ロンドン(London)東部のエセックス(Essex)、イルフォード(Ilford)に生まれる。学校を卒業すると、新聞社「Ilford Recorder」で働き始めるが、スターになることに憧れていた。

1956年 17歳~18歳のころ

1956年、チャンスが訪れた。

著名なバンドリーダー、バート・アンブローズ(Bert Ambrose)がクラブ「Ilford Palais」に登場したのだ。

好印象を与えるためにおしゃれをし、バンドと一緒に歌いたいと申し出た。当時のヒット曲“Love me or leave me”を選び、時間内に終わることはできなかったものの、アンブローズは彼女の可能性を見出し、残りのイギリスツアーに出演させる契約を結んだ。

1950年代後半、彼の指導とマネージメントの下、キャシーはロンドンのナイトスポットや、スペインやポルトガルのキャバレーで歌い、技術を完璧なものとした。

1960年 21歳~22歳のころ

キャシー・カービーは1960年、レコード会社「Pye」と契約を結び、ファーストシングル“Love can be”を発売。

この作品と続く“Danny”はチャートに入ることはできず、せっかちなアンブローズはレコード会社「Decca」と契約を結んだ。

1962年 23歳~24歳のころ

「Decca」時代は、キャシーの活動の中で最も成功した時期だった。

1962年秋のファーストリリース“Big man”が失敗した後、1962年にチャートトップヒットとなった、グループ「The Shadows」のインストルメンタルの快活なボーカルバージョン“Dance on”で、翌年の8月にチャート11位を記録した。

1963年 24歳~25歳のころ

間違いなく、キャシー・カービーは「Decca」からの3枚目のシングルで、1963年の11月に発売された“Secret love”で最も有名である。

元々は、10年近く前のドリス・デイ(Doris Day)のチャートトップのバラード曲で、キャシーはこの曲をアップビートテンポにし、イギリスチャートで4位、オーストラリアでは1位を記録した。

1964年 25歳~26歳のころ

バラード曲のカバーという成功する形を掴み、続いては、1955年にルビー・マレー(Ruby Murray)がイギリスでヒットさせた“Let me go lover”で1964年2月に10位入りした。

チャート上での成功に加え、テレビ視聴者にもアピールを行った。

すぐにテレビ局「Associated Rediffusion」のシリーズ『Stars and garters』に出演し、そこからテレビ局「BBC」での自身のシリーズ『The Kathy Kirby Show』へとつながった。

毎番組1,000ポンドが支払われ、キャシーは当時(1964年から65年)、イギリスで最も高く支払われる女性歌手となった。

1964年5月、ウェンブリー(Wembley)でのコンサート「NME poll winners’ concert」で、1963年のイギリストップ女性歌手の賞を得て、最新のシングルでラテンスタイルの“You’re the one”を歌いあげた。これはチャート17位に入った。また1964年のテレビ番組『Royal Variety Performance』に、シーラ・ブラック(Cilla Black)らと共に出演した。

1965年 26歳~27歳のころ

キャシー・カービーは、1965年、コンテスト『Eurovision』にイギリス代表として出場する依頼を受けた。

精選されたイギリスのソングライターたちがイギリス代表曲を書き、キャシーが自らのテレビ番組でそれらを紹介。

トニー・ハッチ(Tony Hatch)、レス・リード(Les Reed)、バリー・メイソン(Barry Mason)、トム・スプリングフィールド(Tom Springfield)らによって書かれた6曲が、「Decca」からEP“A song for Europe”として発売されたが、視聴者から投票によって選ばれたのは、あまり知られていない作曲家のピーター・リー・スターリング(Peter Lee Sterling)とフィリップ・ピーターズ(Phillip Peters)の“I belong ”だった。

ちなみに投票で4位となったのは、ビート娘のサンディ・ショウ(Sandie Shaw)の多くのヒット曲の作曲家であるクリス・アンドリュース(Chris Andrews)による“One day”で、アンドリュースはアルバム『Me』に収録するために、この曲のサンディのバージョンをレコード会社「Dagenham star」でレコーディングし、その年の後半に発売した。

キャシー・カービーは、1965年3月20日にイタリアのナポリ(Naples)で開催されたコンテストに“I belong”で参加。

コンテストでは、ルクセンブルク代表のフランスのイエイエガール、フランス・ギャル(France Gall)の“Poupée de cire, poupée de son”に敗れ2位となった。チャートではキャシーにとっての最後のチャート入り曲となり、36位を記録した。

この時期、他に注目すべきシングルは、フランスの有望な『Eurovision』の曲で、フレデリカ(Frédérica)“ Je le mal de toi”の英詞カバー“The way of love”や、“Where in the world”などだ。

キャシーは“The way of love”がチャートに入らなかったことに非常にがっかりしたが、アメリカのビルボードチャートには入った。シェール(Cher)がこの曲をカバーしたバージョンのほうが有名となっている。

1966年 27歳~28歳のころ

キャシー・カービーは、1966年、ジェラルド・ハーパー(Gerald Harper)が主演する「BBC」のテレビシリーズのための、“The Adam Adamant theme”でドラマチックなボンドスタイルを取り入れた。

この作品は彼女のファンや、カルトテレビコレクターたちに人気となっている。

ちなみにB面の“Will I never learn”は、元々マリソル(Marisol)が“Il mio mondo è qui”として発売した、素晴らしくドラマチックなイタリアのバラードである。

その年の夏「Decca」を去り、アンブローズがよりよいと考えたレコード会社「EMI」の「Columbia」と契約を結んだ。

1967年 28歳~29歳のころ

1967年から1973年の間に、“Turn around”、“Come back here with my heart”、“I’ll catch the sun”、“My way”といったシングルと、1968年にはアルバム『My thanks to you』を発売したが、どれも「Decca」時代のようなチャート上の成功を復活させることはできなかった。

1971年 32歳~33歳のころ

1971年にアンブローズがこの世を去り、よき指導者でありソウルメイトであった彼の指導やアドバイスを失くし、キャシーは人生と活動の方向性を失ってしまった。

1973年 34歳~35歳のころ

1973年にレコード会社「Orange」から発売されたシングル“Singer with the band”は、アンブローズとの人生についての半自伝的な歌で、彼女のイギリスのシングルの中では、現在最も収集する価値のある作品となっている。

1970年代、その後…

キャシー・カービーは1970年代、失墜、健康の問題、短い結婚生活を経験した。

新聞は見出し記事に、彼女の栄光からの転落の詳細を載せ、大いに楽しんだ。自殺未遂、精神病院への入院、レズビアンの噂といったものだ。

1981年に立ち直り、テレビのインタビューや劇場で活動を再開し、レコード会社「President」から新しいシングル“He”を発売した。これはシャルル・アズナヴール(Charles Aznavour)のヒット曲“She”の女性版である。

それから2年後、早めの引退をした。

「16歳の頃からずっと働いてきたわ。だけど人生で初めて、働かないほうがいいって思ったの。ツアーをするのはすごく疲れるの。特に一晩だけの公演は、違う町に移動して、毎晩違う劇場に出演するから。人気があった頃は、いつもステージかテレビ局にいたり、外食してたわ。家でゆっくり過ごす時間なんて持てなかったの。」と彼女は言う。

それから25年以上に渡り、たくさんの有益なオファーを彼女は受けたが、どれもスポットライトの下に彼女を連れ戻すことはできなかった。

2011年5月20日の早朝、心臓発作で彼女はこの世を去った。

出典:Ready Steady Girls

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キャシー・カービー(Kathy Kirby)のディスコグラフィ

キャシー・カービー(Kathy Kirby)のシングル(EP)

キャシー・カービー(Kathy Kirby)のシングル(EP)
  1.   Love Can Be ‎(7″)  1960
  2. Danny ‎(7″) 1961
  3. Big Man   4 versions Decca 1962 Dance On / Playboy 1963
  4. Secret Love  10   1963
  5. Kathy Kirby ‎(7″, EP)  1963
  6. Dance On ‎(7″, EP) D 1963
  7. Secret Love / Dance On ‎(7″, Single)  1963
  8. Let Me Go, Lover  1964
  9. Don’t Walk Away  1964
  10. You’re The One  6 versions Decca 1964
  11. Vol. 2 ‎(7″, EP)  1964
  12. Let Me Go, Lover / Happy Days And Lonely Nights ‎(7″, Single) 1964
  13. Where In The World  1965
  14. The Way Of Love / Oh Darling, How I Miss You 1965
  15. I Belong  5 versions Decca 1965 Tu Sei Con Me (I Belong) ‎(7″)   1965
  16. BBC-TV’s Song For Europe 1965 ‎(7″, EP)   1965
  17. I Belong / I’ ll Tre Not To Cry ‎(7″)   1965
  18. I Belong (Eurovision 65) ‎(7″, EP, Mono) D  1965
  19. Spanish Flea 1966
  20. The Adam Adamant Theme  1966
  21. In All The World  3 versions Columbia 1967 Turn Around / Golden Days  1967
  22. No One’s Gonna Hurt You Anymore ‎(7″)  1967
  23. No One’s Gonna Hurt You Anymore ‎(7″)  1967
  24. Come Back Here With My Heart (Con Due Occhi Cosi)   1968
  25. I Almost Called Your Name ‎(7″, Single, Mono, Promo)  1968
  26. Is That All There Is ‎(7″, Single)   1969
  27. I’ll Catch The Sun ‎(7″, Single) 1969
  28. Wheel Of Fortune ‎(7″)  1970
  29. My Way / Little Green Apples ‎(7″, Single)   1970
  30. So Here I Go  4 versions Columbia 1971 Bill   1971
  31. Do You Really Have A Heart  1972
  32. Little Song For You / Here, There And Everywhere 1973
  33. Singer With The Band  1973
  34. My Prayer  1976
  35. He / Nobody Loves Me Like You Do ‎(7″)  1981
  36. A Song For Europe 1965 ‎(7″, EP)   発売日不明
  37. Kathy Kirby ‎(7″, EP, RE, pic)  発売日不明
  38. Kathy Kirby ‎(7″, EP)  発売日不明
  39. Sometimes ‎(7″, EP)  発売日不明

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