1960~1963 Mable John – My Name Is Mable:The Complete Collection

1960~1963 Mable John - My Name Is Mable:The Complete Collection
評価投稿数: 0
0

「メイブル・ジョン(Mable John)」は、モータウンでの活動期間はごくわずかだったため、コアなソウルファンの間でも、彼女がモータウンからデビューしていたことを知らない人が多いだろう。

モータウン在籍中、メイブル・ジョンはかなりの作品をレコーディングしていたのだ。

今作、『My Name Is Mable: The Complete Collection』というタイトル通り、このアルバムにはその全てが集約されており、1960年から1963年の間に発表されたシングル9枚とリリースされていない10曲が入っている。

その中には、”No Love”の絃楽器入り&なしバージョンと、”Who Wouldn’t Love a Man Like That”の1960年と1963年の各バージョンも含まれる。

それはそれは実に見事なサウンドで、ヴォーカルが過小評価されやすかった初期のソウルのクオリティがありながら、それでいてブルース寄りの時代だった頃のモータウンの面影を残しながらも、結局大きな強みとなるポップス系ソウルのグルーヴをいまだに掘り下げようとしている感じがある。

モータウンの成功の鍵を握る数名の人物が、プロデューサーや作曲家としてこのプロダクションには参加していた。

その中には、ベリー・ゴーディ(Berry Gordy)、ミッキー・スティーヴンソン(Mickey Stevenson)、スモーキー・ロビンソン(Smokey Robinson)、スティーヴィー・ワンダー(Stevie Wonder)、クラレンス・ポール(Clarence Paul)、ブライアン・ホーランド(Brian Holland)、ラモント・ドジャー(Lamont Dozier)などがいる。

この素晴らしい面々に加え、メイブル・ジョンが情熱的なゴスペルのルーツを持つ1人前のシンガーだったことを考えると、一体彼女に何が欠けていたのだろうか?そう考えさせられるが、確実にヒットしたであろう素晴らしい曲があったという事実以外には何も見当たらない。

曲自体はしっかりしている。

若干は怠惰的でゆるいブルースに分類されるものもあるが、ほとんどが馴染みある初期のモータウンの音を楽しめる内容だ。

例えば、“Who Wouldn’t Love a Man Like That”は、初期のミラクルズ(The Miracles)のサウンドとあまり変わらない。他の曲も、マーヴィン・ゲイ(Marvin Gaye)やメアリー・ウェルズ(Mary Wells)といったモータウンアーテイストの初期のレパートリーと問題なく馴染む。ここではぜひ、ジョー・ハンターの最高のピアノを堪能してほしい。

“Looking For a Man”はこのレコードで一番モータウンサウンドを感じさせる曲で、誰でも必ず気に入るだろう。陽気でリズム感あふれるメロディは、このアルバムの中でも非常に商業的にインパクトを感じさせる曲で、メアリー・ウェルズのヒット曲となったことは間違いない。

サミー・ワード(Sammy Ward)とタッグを組んで歌ったアップテンポな曲”I’m Yours, Your Mine”は、彼女の他の作品よりも更に強めにドラムビートが前面に押し出されており、その斬新なアレンジ技法にはマーヴィン・ゲイとメアリー・ウェルズも注目し、1964年の彼らのレコーデンィングで使用されただけでなく、後のモータウン作品でも多く使用されることとなった。

ベリー・ゴーディが、レーベルのアーティストを別のアーティストのバックコーラスに起用していた話はよく知られているが、メイブル・ジョンのその活動も、スプリームス(The Supremes)の“I’m Finally Through With You”の他、偉大なアーティトの作品で確認することができる。

マーヴィン・ゲイの”Stubborn Kinda Fellow”もその一つだ(残念なことにヒットソングの実現は叶わなかったが、商業的進展の可能性は充分にあったと言える曲だ)。そして、B面リリースの“Say You’ll Never Let Me Go”は、バックコーラスにテンプテーション(The Temptations)を迎えた豪華なゴスペル風バラードとなっている。

アルバムは、60年代には欠かせなかったモータウンのプロダクションチーム、HDH(ホーランド=ドジャー=ホーランド)の作品”Meet Me Halfway”で締めくくられている。当時発売されなかったこの曲は、シングル盤としてリリースされるべきほど良質な仕上がりで他の作品よりも評価が高い一品だ。

一部のファンは、60年代後半にスタックス・レコード(Stax)でレコーディングされたコンピーレションアルバム『Stay Out of the Kitchen』の中にあるようなもっとファンキー寄りなメイブル・ジョン作品を好むかもしれないが、このアルバムは、どちらかというと専門的なコレクターではなく大衆的な初期のソウル・ファンに好かれる内容となっている。

出典:Classic and Rare Soul Sisters 50s – 70s

【曲目】

1. Who Wouldn’t Love A Man Like That (’60 Single Version)
2. You Made A Fool Out Of Me
3. No Love (Single Version)
4. Looking For A Man
5. No Love (Single Version With Strings)
6. Actions Speak Louder Than Words
7. Take Me
8. I’m Yours Your Mine
9. I’m Finally Through With You
10. Look At Me
11. More Lovin
12. My Name Is Mable
13. My Thanks
14. True Love (Can Be Found)
15. We Belong Together
16. You Never Miss A Good Thing
17. Who Wouldn’t Love A Man Like That (’63 Single Version)
18. Say You’ll Never Let Me Go
19. Meet Me Half Way

1960~1963 Mable John – My Name Is Mable:The Complete Collectionの口コミ

感想を追加する


Submit your review
*必須項目です

関連記事とアーティスト

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

感想を追加する


Submit your review
*必須項目です

関連記事

ジュディ・クレイ(Judy Clay)について

1961~1978 ジュディ・クレイ(Judy Clay)について

1946~1966 マリー・ナイト(Marie Knight)について

1962~1966 マリー・ナイト(Marie Knight)について

1961 Etta James - The Second Time Around

1961 Etta James - The Second Time Around